
2025.09.01
目次
「ドメインパワーが弱いから何やってもダメstrong」そう思っている方が知っておくべき重要な事実
「うちのサイトはドメインパワーが弱いから、全然上位表示しないんだよね・・・ 」
「新規ドメインのサイトじゃ、何やっても意味ないよ。コンテンツの中身も関係ないし」
もしあなたが、上記のような不満や諦めを抱いたことがあるなら、今回の記事はきっと役に立つはずです。
この記事では、ドメインパワーの言葉の定義や正しい捉え方、ドメインがページ評価に及ぼす影響、そしてドメインを強く育てるための本質的な思考について言及していきます。
内容を理解いただければ、「ドメインパワーが弱いから・・・」 と悩むことは今後一切なくなるはずです。小手先のSEOに傾倒することもなくなり、本当にやるべき施策にエネルギーを注げるようになるでしょう。
まずはドメインパワーの概要を解説します。
ドメインパワーとは、Webサイトのドメインの強さを表わす概念として、SEOの現場で使われることが多い言葉です。「このサイトはドメインパワーが強い(弱い)」 「ドメインパワーのおかげでコンテンツが上位表示した」 といった使われ方をします。
を始め、その他の検索エンジンも、ドメインパワーという言葉を公式には使用しておらず、ドメインパワーの数値も公開していません。ただ、SEO分析ツールを開発・提供するMoz やAhrefs などが、それぞれ独自の基準でドメインパワーを算出するツールを公開しています。
Domain Rating (DR) shows the strength of a website’s backlink profile compared to the others in our database on a 100-point scale.(ドメインレーティングは、ウェブサイトのバックリンクプロファイルの強さを100点満点で表示します)。
出典:What is Domain Rating (DR)? | Help Center – Ahrefs
いずれも被リンク(バックリンク)を中心としてドメインの強さが算出される仕組みです。AhrefsのDRはほぼ被リンクのみで算出されますが、MozのDAはもう少し複雑な計算がおこなわれているようです(詳細なアルゴリズムは不明)。
MozとAhrefs以外にも、ドメインパワーの計測ツールはいくつか存在します。

MozのDAやAhrefsのDR、あるいはその他の計測ツールで得られるドメインパワーの数値はあくまで各ツール独自の基準で算出されるものです。絶対的な指標ではないので盲信することはできませんが、DAやDRが高いとされるサイトほど、キーワードの検索でのヒット数や上位表示率のパフォーマンスが良好な傾向にあります。
配置指定なし(程よいサイズ)
中央配置指定(横幅MAX)
出典:Website Authority Checker: Check the “Authority” Of Any Domain
こちらはAhrefsが出したデータです。DRの数値が高いほど、検索結果にランクインするキーワード数が多くなるという相関関係を示しています。あくまで相関関係であり因果関係ではありませんが、ドメインの強さとSEOのパフォーマンスに一定の関連性があるのは認めざるを得ないでしょう。
ドメインパワーは存在しない? Googleは否定を続ける
Googleは、ドメインパワー的な存在を否定するスタンスを一貫して取り続けています。
以下、Googleのジョン
略
最後に補足として、中古ドメイン(オールドドメイン)に関する見解を述べたいと思います。
中古ドメインは以前のサイトの評価を引き継ぐため、多くの被リンクを獲得していたサイトの中古ドメインを使うことで、ドメインパワーが強い状態でサイト運営を始められるという利点があります。
略
一時期、「中古ドメインで簡単に上位表示する」 という論調がTwitterでよく話題になっていました。以下のツイートのように、「激戦KWで中古ドメインのサイトが1位獲得 ⇒ だから中古ドメインは効果的である」 という感じです。
しかし結局、このツイートで取り上げられていたサイトも、今は検索順位を落としているようです。1ページ目からは消えています。長続きはしないということですね。
今この瞬間、刹那的に上位表示できればそれでいいという考えであれば、中古ドメインなり何なり、いろいろと試せばいいと思います。SEOを趣味として実験的にやるなら大きな実害はないでしょう。しかしビジネスとして手を出すには、リスクが高い方法であると認識しておくべきです。
リスト
引用
ドメインパワー的な概念はたしかに存在します。ドメインの評価がSEOのパフォーマンスに影響を与えるのも事実です。その事実を知ったうえで、どのような行動を取るかが重要ではないかと思います。



「ドメインパワーが弱いから・・・」 と諦めるのではなく、ドメインパワーを上げるための小手先のテクニックを探すのでもなく、本来やるべきこと(優れたコンテンツの作成とそのコンテンツを広めるためのプロモーション)にエネルギーを集中させましょう。
SEO思考に染まっている人からは「そんなのは綺麗事だ。ドメインパワーを上げるテクニックはあるし、これをやればこれくらい数値が上がるっていうデータもあるんだ」 という反論があるかもしれませんが、果たしてそのテクニックは1年後、2年後も通用するのでしょうか?
短期的に結果が出るとしても、Webサイトの価値を本質的に向上させることのない施策では資産を築いているとはいえません。Googleの機嫌が変われば一瞬で無に帰すわけですから、長期的に見れば、ドメインパワーを上げるための小手先のテクニックは意味がないものです。
日本語訳:いいえ、私たちはDAを使用していませんし、期限切れドメインのリダイレクトはもう長い間、意味がありませんでした。SEOの世界以外でも、人々は意味のないことをたくさんしているのです。
Googleのジョン・ミューラーも、そのことを皮肉気味にツイートしています。
今回のドメインパワーの件もそうですが、「〇〇〇すれば順位が上がるのか?」 「〇〇〇はランキングに影響するのか?」 といった発想に囚われるべきではありません。重要なのは短期的な順位上昇やトラフィックの獲得ではなく、未来の資産となる価値あるコンテンツを作ることです。Webサイトの価値を本質的に向上させるには、それ以外に方法はないのですから。
ファニムビ代表 CMプランナー